生理痛・月経困難症

月経(生理)について

月経(生理)とは?

月経とは、いわゆる生理のことです。
子宮の内側を覆っている膜を「子宮内膜」といいます。 子宮内膜は、卵巣から分泌される卵胞ホルモンのはたらきによって、分厚く増殖します。
卵巣は、だいたい月に1回、排卵(卵細胞を卵巣から排出する現象)を起こします。排卵の後、妊娠が成立しなかった場合、2週間ほどして子宮の内膜が剥がれ落ち、血液と共に出てきます。これが月経の出血です。

女性ホルモンの分泌と子宮内膜の移り変わり

女性ホルモンの分泌と子宮内膜の移り変わり

月経痛(生理痛)について

月経痛(生理痛)はなぜ起こるの?

子宮は、平滑筋という筋肉でできています。月経で子宮内膜がはがれる時には、子宮の筋肉が縮んで内膜を押し出そうとします。その時に、痛みの原因物質が子宮の筋肉から出ます。痛みの物質の出方や痛みの感じ方には個人差があるため、痛みがある人、ない人がいます。さらに、子宮内膜症など異常があれば、痛みが強くなります。

月経痛(生理痛)の改善

月経痛(生理痛)は軽くできます!

月経は、痛いのが普通とは決して思わないでください。月経痛とは月経困難症といい、病気です。治療方法もたくさんあります。
「痛いけど大丈夫…」なんて我慢しても何もいいことはありません。月経前のイライラ、肌荒れなどの不快な期間も合わせると、1カ月のうちの半分は何だか調子が悪い…なんて人も多いのです。月経の出血や痛みのせいで、やりたいことを我慢してしまうなんて残念だと思いませんか。痛みをなくす、または軽くすることはできます!! どうやって? それは一人一人の状況で、おすすめする治療法やお薬は異なります。診察の後に、決定いたします。

月経痛(生理痛)を起こす病気

月経痛(生理痛)の中には、病気が原因になっているケースもあります。

生理痛の痛みの原因はホルモンバランスや一人ひとりの体の構造や感じ方の違い、冷えやストレスなど様々ありますが、中には病気が原因になっていることもあります。

器質性月経困難症について

『器質性月経困難症』とは、医学用語で子宮筋腫や子宮内膜症・子宮腺筋症など痛みの原因となる異常がある月経困難症のことです。これに対して、『機能性月経困難症』とは、明らかな病気は見当たらない月経困難症のことです。この2つは、はっきりと区別できるものではなく、グレーゾーンがあると考えて頂くといいかもしれません。

機能性月経困難症 器質性月経困難症

子宮筋腫の場合には、必ずしも筋腫があることが痛みの原因にはなりません。また、子宮内膜症の場合には、軽度の腹膜病変などでは診断は難しいです。全く異常がない場合(=明らかに機能性)、明らかに子宮内膜症など異常があり痛みの原因となっている場合(=明らかに器質性)、その中間に軽度の異常があるかもしれないといったイメージです。

月経困難症の治療

器質性月経困難症の中でも、明らかな子宮内膜症・子宮腺筋症あるいは子宮筋腫のある方は、治療計画書をお渡ししてコストを頂くことがあります。
質の高い治療を継続していくためには、患者さんご本人に病状をご理解頂くことがとても重要です。「なぜ私は今この薬を飲んでいるのか?」、「いつまでこの薬を飲む必要があるのか?」、「妊娠を希望するときに何か注意が必要か?」、「いずれ手術は計画した方がよいのかどうか?」など、ひとりひとりの方の年齢とライフプランに応じて一緒に考え、ご理解頂けるようご説明致します。

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Doctor’s Message

月経痛があれば、「月経困難症」という病名がつくのです。何も我慢する必要はありません。痛みをなくす、または軽くすることはできます。治療法やお薬は人により異なりますので、まずはどうぞお気軽にご相談ください。